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2023年04月02日
マクラーレン 600LT用メタルブレーキローター 記事詳細
 ■マクラーレン 600LT用メタルブレーキローター 拡大写真 

マクラーレン 600LT用の鋳鉄製ローターを発売いたします。

マクラーレンの高性能(標準車でも十分に高性能ですが…)バージョンの600LTには標準でカーボンセラミックローターが装備されています。

市販車に装着されるカーボンセラミックローター(レース用カーボンローターとは別物)は、近年かなり良くなってきた印象はありますが、ハードなブレーキングを必要とする状況では鋳鉄製のローターに軍配が上がると思っています。

そこで交換用の鋳鉄製ローターの製作を引き受けたのですが、カーボンセラミックローターは冷えている時には極端に効きが悪いため、それをカバーするために異様にパッドディプス(直径方向のパッドの大きさ)が大きくなっており、純正の寸法のままですと「強烈なカックンブレーキ」となってしまう事が予測されました。
よく考えてみると、カーボンセラミックの車両はブレーキが温かい状態ではかなりカクンと初期制動が強い事を思い出しました…。

そればかりか、この寸法でローターを作るととても重くなってしまい、ハンドリングに影響が出てしまう事すら頭をよぎります。

ただ乱暴に言えば、ディプスが小さなパッドを大きなディプス用のローターに装着する事は出来ますが、今回のマクラーレンの場合は小さなパッドディプスのローターを作ったとしても、標準サイズのパッドでは当然装着出来ません。
こんな時レースでしたら、何も考えずにパッドの直径方向内側を切削加工して使うのですが、市販をするとなるとそうもいきませんから「安請け合いしたかも…」と、色々なパッドメーカーさんに泣きの相談をしたところ、プロジェクトミューさんが専用パッドをワンオフしてくださることになりました。
プロジェクトミューさん本当にありがとうございます。

これでパッドの問題は解決したので嬉々としてローターの設計を行い、すぐに制作開始し装着となりました(喜)

オーナー様のご厚意で試運転をさせていただいたのですが、手前味噌ですがカーボンセラミックより悪いところは見つからないくらいの出来で、極めて自然にコントロールしやすいブレーキになってくれました。

ローター重量は流石に軽量は出来ませんでしたが、フロント約4kg、リア約3.7kgの重量増で抑える事が出来たので、懸案のステアフィールの悪化は「僕には」感じられませんでした。

また、後から知ったのですが、セラミックローターは1台分でパッドとセットで500万円以上するらしく、ランニングコストの低減にも役立ちます。このような車をお持ちの方には余計なお世話かもしれませんが(苦笑)

生産はワンオフで都度行いますが、逆にいつまでも廃盤にせず作り続けられると思います。価格等は変動しますが、
現在の価格は
フロントローターASSY2枚:275000円(税抜き)
リアローターASSY2枚:275000円(税抜き)
専用パッド前後セットはこの時点では前後で9万5000円です。
https://deck-japan.co.jp/products/?DOC_NO=20200421154909&ACTION=DETAIL
(ページの都合で軽量ローターのページに掲載していますが、軽量ではありません…)
 ■マクラーレン 600LT用メタルブレーキローター 拡大写真 

フロントローターの装着写真です。
当たり前ですが、APレーシングのキットを装着する時のように、ホイールマッチングで悩む事はありません(笑)
フロントローターの装着写真です。
当たり前ですが、APレーシングのキットを装着する時のように、ホイールマッチングで悩む事はありません(笑)
 ■マクラーレン 600LT用メタルブレーキローター 拡大写真 

リアの装着写真です。
リアの装着写真です。
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