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2024年05月10日
運転支援システムについて 記事詳細
 ■運転支援システムについて 拡大写真 

最近、デッキ中山が運転支援システムにはまっているのは以前もお話ししましたが、意外にも?高い興味をお持ちのお客様が多く、そこそこ多くのご質問を頂くため、自分が体感した限りで恐縮ですが各社の運転支援システムについて主観を述べさせていただきます。

このブログを読んでいただける方は下記の内容はご存じだと思いますが、運転支援システム信者を増やすために(信者が増えれば進化スピードは加速しますからね)、少しだけ解説します。

まず、ここで言う運転支援システムはスバルが大々的に宣伝している「危険回避ブレーキ」ではなく、車両がハンドル、アクセル、ブレーキを自動制御しながら道路を走る事とします。

ですからポイントは二つで、
1.車速を自動調整してくれるクルーズコントロール。
2.ハンドルを自動制御して道路からはみ出さないようにしてくれるレーンキープ。
各社言い方が違いますが、この2点が運転支援の肝だと思います。

また、各メーカー下道での使用を推奨していませんが、それは現時点では信号で止まってくれる、交差点を曲がってくれる車両は一台も無いからだと思います。

自分はそれを踏まえたうえで下道での使用も重視しています。状況的にバイパス道路であれば極めて自然に使えますし、ある程度の加減速を必要とする道路でもレーンキープを作動させる事で、ステア操作のシビアさはかなり低減すると思います。

それなりに乗った事のある車は下記のとおりです。

トヨタ:現行プリウス、現行クラウン、レクサスNX、現行カムリ、現行RAV4、GRヤリス
日産:V37スカイライン プロパイロット2、ノートオーラ プロパイロット、エクストレイル プロパイロット、アリア プロパイロット2
スバル:現行レボーグ アイサイトx、クロストレック アイサイト ツーリングアシスト
マツダ:マツダ3、CX3
三菱:現行アウトランダー
ベンツ:現行S(型式知りません…)、CクラスW205,206、A45W177,W176
アウディ:RS3 後期8V型、A3 8Y型
BMW:G82型M4、G20型318

自動車メーカーが喧伝している高速道路で運転支援に関しては、現行のドイツ勢、日産プロパイロット1も2も、現行スバルはほぼ互角と言って良いです。と言いますか「差はあるけど実用できる」と言って良いです。

トヨタ、マツダ、三菱は、ベンツとしてはシステムの古いW177にも明らかに負けていますし、第2東名のような真っすぐに道は大丈夫ですが、首都高速や中央道はクルーズコントロールしか使えないと言って良いと思います。
この3社で言うと、現行のクラウン、プリウスは、三菱やマツダよりは明らかに良いけど、ドイツ勢、スバル、日産とは比較にならないくらいダメですから、運転支援目当てで買う価値は無いと思います。

また、ドイツ勢の中ではベンツ(現行に限る)が良くて、アウディとBMWはスバルよりは認識性能が高くレーンキープも外れませんが、BMWよりはアウディが少し良い印象です。
日産はV37プロパイロット2は現行ドイツ勢には負けていますが、アリアのプロパイロット2ならドイツ勢以上と言う感じです。
レーンキープ能力はほぼ外れないと言う点でドイツ勢と互角ですが、ナビに目的地をセットすれば、ジャンクションでは車線変更を促してくれますし、休憩ポイントを入力すればパーキングへの進入も促してくれますし、例えば大井松田付近のカーブでは減速もしてくれますから、総合的には日産プロパイロット2が高速では一番です。

ただ、下道のレーンキープ能力と言うか認識能力では、国産勢はドイツ勢には全く歯が立たない感じです。
ドイツ勢トップはやはりベンツなのですが、アウディとベンツは実用上ほぼ同じと言えます。
アウディはベンツと比較すると停止時のブレーキングが急なのと、信号待ちの停車車両はほぼ認識しません。と言いますか「本当は認識はしているけど、しない制御になっている」と言う感じです。非常に残念ですね…。
停車車両に関してはBMWはキチンと認識しますし、ブレーキのかけ方も上品ですが、レーンキープ能力は明らかにアウディが上ですから、どちらを取るかでBMWとアウディは評価が分かれると思います。
ただBMWには他の2社に無い強みがあり、それはクルーズコントロールのスピード設定を減速側に変更した際の車速の落ちが早いと言う事です。
BMWは強いブレーキを必要としないカーブなら、クルーズコントロールの設定速度をゲームのように左手で変更する事で、加減速が必要なカーブをスイスイと足を使わずに走る事が出来ますが、ベンツとアウディは車速設定を変更しても、ゆっくりとしか車速が落ちないので、結局足ブレーキを使う必要がある事が多いです。
下道におけるレーンキープは、どのメーカーも完全には行ってくれませんから、結局ハンドル操作をドライバーがやる事になりますので「ハンドルは自分が切るもの」と、定義した場合はBMWが実用上優秀と言う事になると思います。

日産、スバルは、ドイツ勢にはレーンキープの認識、ハンドル制御も敵わないですし、クルーズコントロール使用時の減速速度もベンツ等と同じでゆっくりなので、下道は真っすぐな国道やバイパス道路でしか使えないと言ってい良いかもしれません。
トヨタ、マツダは、スバルや日産以下なので、バイパス道路でも緊張感が漂いますね…。

下道でも運転支援は、ドイツ勢は「車の自動運転をドライバーが支援する」と言うような感じですが、日産、スバルは「人間の運転を支援している」と言って良いと思います。

ただ、スバルは「衝突防止」に関しては流石です。アウディのように信号待ちしているほかの車両に突進する…事はなく、確実に止まってくれる安心感はベンツよりも上に感じましたから、運転支援=他車とぶつからないとお考えの方にはピッタリだと思います。

まだまだ進化の途中の機能ですが、付いていて迷惑と言うレベルではなくなってきていますから、今後の進化が楽しみです。
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